山 域: 四王寺山
日 時: 2020年3月14日(土)
天 気: 雨のち晴 気温:10℃
参加者: 11名(男性名・女性名)





【2020.3.16更新】講師のお二人の監修で、記事を訂正するとともに説明を追加しました。



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あだると山の会のモットーは「ゆっくり!楽しく!安全に!」です。

と言うことで、ゆっくり!楽しく!安全を学ぼうということで、けっこうガチ目の観天望気を行いました。観天望気というのは空や自然を見て、天候の移り変わりを予測しようということ。

今回は、空に浮かぶ雲をテーマに四王寺山で観天望気の実践をおこないました。

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9:30、四王寺山のふもと太宰府正庁跡に集合。
みやれば、四王寺山には層雲がかかり、観天望気日よりです。

 講師M.N補足:これは雨上がりの水蒸気が上昇しているところだと思います。
 

普段の定例山行なら、雲一つないドピーカンが最高なわけですが、今日は「とても勉強になる雲がたくさん浮かんでいる」ということが最高の条件となります。

そうしてみるに今日はかなり最高な雨のち曇り!!
曇りから晴れに変化していく空模様が見れるぞー!!と講師のお二人はテンションMAX。


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まずは、講師のM.Nさんから本日の天気の概況が語られます。

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天気図を使っての解説。
今朝は朝にけっこう雨が降りましたが、気象庁、気象協会、ヤマテンなどの各天気予報はどれも雨は止むとの予想。
ただし、止む時間にはばらつきがありました。

そう、まずは天気予報の違いが語られたのです。


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今日は「雲のカタログ」を使って解説。
とても良い本です、是非買って下さい!


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太宰府政庁跡で一通りの解説がおわると、四王寺山の様子は一変。
見るからに灰色の積雲又は層積雲が山を覆っています。

講師M.N補足: これは乱層雲(雨雲)が衰退しているところだと思います。


ただ、雨が降っている様子はないみたいですね。
ほんとうに、今回の雲たちは千変万化します。

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見上げれば、雲の切れ間から青空が。
空の高いところ(上層)、中くらい(中層)の雲はほとんどなく、今日の雲の主役は比較的低い(下層)の雲たちです。

講師M.N補足:天気が崩れる場合はこの雲が雄大積雲と呼ばれる雲に発達するとこもあります。


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空の向こうにはモクモクした積雲達が光を浴びて立体的ですね。

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さて、今度は少し登って岩屋城跡へとたどり着きます。

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メインは観天望気ですが、ここからの景色は山座同定というコンパスを使った、山では欠かせない手法の習得と練習にはもってこいです。

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福岡の20万分の1の地図を使って、背振山を使って山座同定を行います。

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みんな、うまく出来たでしょうかね~。

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ついでに、このお城のピークに登った、あだると山の城主達です

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ここら、四王寺山の稜線に登り、観天望気の続きです。

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山座同定を復習したり、あの雲なんだろうかと考えたり、山ではちょっとした知識があると、いろんなことが愉しめるんですよねー。

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ここで講師のM.Nさんが、お手製の前線の解説図を取り出して解説をします。
前線を境にした大気の流れと天気の変化、そして、それにともなう雲の様相が語られます。

ひととおりの解説が終わったら、もう一人の講師のS.Kさんから、「2日前に高層雲が観測されましたので、だいたいそう言う場合は2日以内に天気が崩れます。皆さんも山登りをしながら、そういった雲の変化を観測してみてください」と、概念の解説→事実の解説と抜群のコンビネーションでした。

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ちなみにこちらが2日前の福岡市の西鉄グランドホテルから見上げた空です。
飛行機雲がかなり長く残っていて、薄く巻層雲(うす雲)が見られます。

そう、たしかに2日前に言われたとおりの空の状態だったわけですね。

勉強になるな~~~。

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ということで、観測を終えたら別ルートの周回コースで下ってきました。

空を見上げるとあんなにモクモクしていた雲達は、あるものは流れあるものは消え、まさに雲散霧消。
晴天らしい、少し薄い色の青空になっていました。

いや、こういった視点での山登りも楽しいですね。
次回も是非企画したいです。

P.S1 

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令和で有名になった坂本八幡宮に立ち寄りましたが、ここにも巷で話題のコロナウィルスの影響がもろに……あんなに多かった観光客もまばらになっていました。


P.S 2

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観天望気が終わったその後、有志数名は某Kさんの家に立ち寄り、望外のご馳走をいただきました。
ありがたいありがたい。

いや、いい一日でした。
僕も気象の勉強をやってみたいなぁと思っています。

(By 763酒井)





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